キツネ写真館にて保護しているホンドギツネ令君の、飼養レポートです。
今回は初回なので、保護から放獣に至る経緯やそれにまつわるコラムなどを沢山記載しています。
そのため、写真集の割にテキストも多いです
キツネ写真集「キツネ保護観察日誌」 Vol.1
本書から一部引用
鳥獣保護管理法第2条第8項において、狩猟は、「法定猟法により、狩猟鳥獣の捕獲等をする」ことと定義されており、狩猟鳥獣以外の鳥獣の狩猟は禁じられています。
また狩猟鳥獣においても、都道府県によって捕獲が禁止されている場合があります。
キツネ写真館にて飼養しているホンドギツネの令君は、法令で定められた制限・猟法を遵守した上で心身に障害を負った個体を捕獲・保護しています。可愛く見えますが、ペットではありません。
「アライグマだからダメ」「〇〇県だからOK」「キツネは狩猟鳥獣だからOK」「1月捕獲だからOK」
のような、単純な構成をしている法律ではありませんので、その辺を歩いてる鳥獣をペット化目的で捕獲すると多くの場合、違法となります。■適法な捕獲・適法な飼養であった場合でも、動物病院では殆どの場合において治療を一切受け付けていません。狂犬病予防注射すら断られます。門前払いです。
■また、各都道府県から定められた管理計画に基づき、各都道府県の計画外の引き受けや保護といった対応をしていない動物園が多数です。
「動物園が引き取ってくれるだろう」という考えは、今や昔の話です。令君が上記■項の問題をクリアしているのは、本書の執筆者キツネ写真館CONTA本人がキツネ専門家であり、キツネ専門の獣医・動物園・博士・専門家の横の繋がりがあり、必要に応じて処置を委託出来ており二次収容施設の要件を満たしているからです。
知識だけでも、お金だけでも、時間だけでも、コネだけでも飼えないのがキツネです。絶対に真似をしないでください。
諸事情により、本誌に掲載できない技術や器具を使用して飼養しています。
そのため、キツネの個体差に関わらず、本誌の内容をそのまま真似をしても、キツネを正常に飼うことは出来ません。
もくじ
04 ホンドギツネの令
10 傷病動物保護のフローチャート - 発見時編 –
12 お引き受け直後の様子
16 傷病動物保護のフローチャート - 保護・放獣編 –
18 飼養中の令
32 令の放獣
38 令の今後について
40 その後の令の様子
46 あとがき
写真集に登場するキツネ:
ホンドギツネ(元野生)
サイズ:B5サイズ
ページ数:フルカラー50ページ
表紙PP貼り
保護直後から、写真集発行現在までを追って写真集にしています
改めて紹介。保護されたホンドギツネの令(れい)君です。
名前の由来は令和2日目に発見したからだそうです。
推定3月生まれのオスです。道路のド真ん中で急性農薬中毒で瀕死になってるところを通りがかりの方と動物病院様に助けていただきました。
親は死亡もしくは親に見捨てられたものと思われます pic.twitter.com/JX21JfwzYD— キツネ写真館@C97火曜日(12/31)西2せ01a (@fox_info_net) May 28, 2019
twitter等でちょこちょこ報告はしていたんだけど、細かい経緯など、SNSでの少ない文字のやり取りだと語弊も生まれそうだから省略している部分も多かったので、
保護が落ち着いた今の段階で、今までの経緯や仕組み上の話、また令の詳細な状況などをしっかり記述して纏めることが出来ました。
SNSで疑問を投げかける程ではないけど、なんとなく気になっていた方も多いと思います。その辺りをうまく説明できていれば幸い。
また、テキストの多い写真集ですがキツネの飼い方を書いている訳ではありませんので悪しからずご了承を。
情報量は多いけど、飼い方に関する方法論や詳細な技術については敢えて書いていません。
通販ではキツネ写真館 CONTAの「意識高そうな名刺」を一枚同梱しています。
表面はキツネの写真です。
名刺部分はパッと見だと何書いてるかよくわからない仕様なので、
写真カードとしてデスクに置いても違和感なくお使いいただけると思います。
※名刺表面の写真は予告なく変更されます。(名刺を刷り直す度に別の写真に変えてます(汗))